■完結 【人生の終わりを考える余命告知後人はどう生きる？生前葬延命拒否生と死とは？】 ～ エチカの鏡

9月19日　エチカの鏡は

今回は、人生最期について考えるシリーズ完結編

【完結人生の終わりを考える余命告知後人はどう生きる？

生前葬・延命拒否生と死とは？徹底取材】の詳細情報です

【本日のハテナ】余命告知を受けたらどう生きるのか？

ベストセラー「死ぬときに後悔すること２５」の著者で緩和ケア医の大津秀一医師は（東邦大学医療センター大森病院）は余命告知を受けたとき人間が辿る精神状態には、５段階があると言います。

余命告知後患者が辿る精神状態

ベストセラー「死ぬ瞬間」（キューブラ・ロス医師）による
○第１段階：否認
○第２段階：怒り
○第３段階：取引
○第４段階：抑うつ
○第５段階：受容

余命告知は、欧米では本人や家族に対して余命期間の日数など詳しい情報の開示が一般的ですが、日本では現場の医師の判断に委ねられており、余命告知は最初に本人ではなく家族に行われて本人告知を相談することが多く、余命告知の言葉も「年を越せるかどうか」「来年の夏頃まで」などあやふやな表現で行われます。

がん患者と家族が作る会「どんぐりの会」の野上明美さんは夫の豊司さん（当時５３歳）を
大腸がんで亡くしましたが、「私と結婚したから？」と自責の念にかられたと言います。

生前葬を行った鍵谷敏昭さん

鍵谷敏昭さん（当時６５歳・新潟県新潟市）は３０年間商売をやっていましたが、２００６年３月に「進行性の胃がん」と診断され、早くて３か月長くて半年の余命告知を受けましたが、余命告知を受けた夜、鍵谷敏昭さんは妻に話し、店を手放す決意をしました。

その後、鍵谷敏昭さんは入退院を繰り返しましたが、人を喜ばすことが好きだったため、自らホスト役を務め、店の常連客や仲間１２０人が参列した「生前葬」を行ったのでした。
そして、鍵谷敏昭さんはその後１１か月間生きぬき、２００７年３月１日永眠しました。

延命拒否をした高橋一二三さん

高橋一二三さん（当時３８歳・福島県いわき市）は２５歳で結婚、４人の子宝に恵まれましたが、３５歳の時の企業健診で肝臓や大腸に転移した「肺がん」と診断され、今までは仕事に没頭していたものの愛する家族のの心の中に自分の生きた証を残したいと考え、「延命拒否」をして昔妻と２人で行った沖縄へ家族旅行したのでした。

余命３か月の余命告知を受けた山下郁子さん

山下郁子さん（現在５２歳・福岡県福岡市）は２００６年３月に「スキルス性胃がん」と診断され、肝臓や大腸にもがんが転移していたため、手の施しようがなく、余命３か月の余命告知を受けましたが、抗がん治療が功を奏し、現在は母親と２人で暮らしています。

山下郁子さんは食事制限もなく母親とドライブに行くなど、余命告知後３年半を経た今、６０歳でがん患者を支援するＮＰＯ法人を立ち上げたいと大学に入学して勉強しています。

山下郁子さんは「母のことが一番心配だが、生きるというより生きていること自体、本当にすばらしい、それは余命告知を受けた自分だからこそ言える」と語っていました。

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