【初めての交換日記の相手は ～ 母の日に贈る】

あれは、私が小学校3年生くらいのことだったと思う。

私の家は、その当時はお肉屋さんをしていて、それも、住まいと店舗が歩いて30分くらいのところにあり離れていたので、幼い頃から、私は、一緒に住んでいた父方の祖母にずっと面倒をみてもらっていた。父も母も、毎日朝から晩まで仕事、仕事。ほぼ年中無休でずっと働きどおしだった。

そんな中、母がいつも一緒に居ることができないからと

私との交換日記を始めてくれた。

そのときに使っていたノートや便箋のやさしい色合いのデザイン

母が毎日仕事をがんばっているという様子、

私と一緒に居られないことを詫びてくれていた母が書いた文字。

母が書いた文字というと、あの交換日記に書かれていた

あたたかな母の字を思い出す。

私はといえば、学校での話や、そのときに思っていたこと感じたことを、あれこれと書いていたように思う。

子供心に、母との交換日記は、今日はどんなことを書いてくれているのだろうと、とても楽しみだった。私がさみしい思いをしていないかと気遣ってくれていた母の優しさが、今、こうして思い返しても、本当に嬉しかった。

懐かしい母との交換日記。

だから、私の初めての交換日記の相手は、

　　　　　　私の大好きなお母さん。

ありがとう。お母さん。

ごめんね。甘えてばかりいて。

もっとお母さんのこと大事にするからね。

育ててもらった深い感謝の気持ちをこめて　母の日に贈る。

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