東京厚生年金会館の閉館に思ふ ～ 昭和が消えてゆく

新宿の東京厚生年金会館が今月末で閉館し、４９年の歴史に幕を閉じるというニュースを昨夜知って、驚きました。

東京厚生年金会館　

http://www.kjp.or.jp/hp_20/hall/

世界のアーティストが贈る「感動」というメッセージ
文化と福祉の躍動を、ここから発信します。

大ホール（当時２４０６席）にホテルや結婚式場などを併設した日本初の複合福祉施設として１９６１年に開館。改築を重ね現在は２０６２席。日本人初公演は森繁久彌さん（６１年６月４日）。美空ひばりさんや吉永小百合、ジェームス・ブラウンも。赤字補てんの税金投入の批判から、全国で廃止・民間売却が決まっている。本館はヨドバシカメラが１２０億円で落札しカメラ博物館などで利用予定。

私が大学生の頃、厚生年金会館で見たのがさだまさしさんのコンサート。ずっと中学・高校の頃からさださんの音楽を聴いていて、とても楽しみにしていたコンサートでした。話に聞いていたとおり、楽しいおしゃべりもたっぷりで、本当に思い出のコンサートになりました。

まだ結婚式の司会として駆け出しの頃、こちらの会館で披露宴の司会を務めたこともありました。また、映画の試写会で厚生年金に何度も行ったり、東京に住んでいると、新宿で場所の確認に、「あ、あの厚生年金の通りのところね。」といった具合に、新宿のひとつのシンボルでもありました。

数年前には、寺尾聡さんのコンサートが同会館で行なわれ、もう寺尾さんに会えた嬉しさと、曲がすべて懐かしく、一曲目から、泣きながら一緒に口ずさんでいました。

同会館で行われたコンサートは約１万４５００回。最多１７３回のステージに立った歌手・さだまさしさんは、「もう二度と『ホーム』と呼べるホールは出てこない」と別れを惜しむ一方で、日本の文化行政を「バカモノ」と批判したとのこと。さださんと東京厚生年金会館の出会いは１９６８年、中３のとき。加山雄三氏のコンサートを見て「ものすごく感動。まさか自分がそこで歌うとは思ってもいなかった」。フォークデュオ「グレープ」でデビューし、ソロ２年目の７７年に「雨やどり」が大ヒット。同年６月、同会館でソロ初公演を行った。「当時は東京厚生年金会館は、檜舞台でしたね。」

たくさんの楽しい思ひ出を作ってくれた

厚生年金会館　ありがとうございました。

やさしいあたたかな思ひ出を残し

またひとつ昭和が消えてゆきます。

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