『 波止場 』

『 波止場 』

1954年制作のアメリカ映画。ニューヨークの港を舞台に、港の沖仲仕たちの間に君臨するマフィアのボスに立ち向かうある港湾労働者の姿を描く。「アフリカの女王」のサム・スピーゲルが1954年に製作した作品です。ニューヨークの波止場の実態を描くマルコーム・ジョンスンの探訪記事『波止場の犯罪』(サン紙連載)を小説家のバッド・シュールバーグが脚色し、エリア・カザンが監督。撮影はフランス出身のボリス・カウフマン、音楽はレオナード・バーンスティン。主演は『欲望という名の電車』のマーロン・ブランド。新人エヴァ・マリー・セイント、舞台俳優リー・J・コッブ「12人の怒れる男」、カール・マルデン「語らざる男」、ロッド・スタイガー「夜の大捜査線」らが共演しています。この映画の後、さらに多くの映画で活躍している人達ばかりです。E・カザンの骨太な演出で知られる名作ですが、この脇を固めた個性派の役者たちが今なお衰える事のない迫真の演技を見せている点にも注目したいところです。

1954年のアカデミー賞にて作品賞、監督賞、作品賞、主演男優賞など8部門を受賞。

沖仲仕という仕事を初めて知ったのですが、日雇いの派遣労働は、今の時代にも。

この映画は現代に通ずる部分がたくさんあると思いました。

『波止場』は、エリア・カザンが描いた新約聖書ではないでしょうか。

まさに最後では、マーロン・ブランドは、十字架を背負ってゴルゴダの丘を登ってゆくキリストなのです。

ラストのシャッターが下りたあと

それが終わりでなく　そこからがはじまり

マーロン・ブランドはどうなるのか。

現実に立ち向かうこと。恋人。生き残っていること。

大変な問題がたくさんまちうけている。

さあこれではすみません。どうなるんでしょうね。

勧善懲悪の正しく道を歩むことをうたった社会派作品です。

マーロン・ブランドというと、『ゴッド・ファーザー』を思い浮かべますが、

若かりし頃のマーロン・ブランドの、この存在感と演技力の素晴らしさ。

アカデミー賞の主演男優賞 受賞も納得です。

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