ベルリオーズ：序曲「ローマの謝肉祭」

～美しきミューズの競演～と題された「キリンニューイヤーコンサート２００９」

演奏は、東京交響楽団です。オペラグラスでステージ上を観ると、友人のチェロ奏者の馬場さんの姿がありました。http://d.hatena.ne.jp/cello-tokyo/　今日もよい演奏をお願いしますと期待をこめて

一曲目はベルリオーズ：序曲「ローマの謝肉祭」

一般的に歌劇では、第1幕の前に大きい序曲を置き、各幕間の前には、それぞれ短い前奏曲が演奏されるのが普通です。ところが19世紀におけるロマン派作曲家、ベルリオーズは珍しくかつ興味ある試みとして、歌劇「ベンヴェヌート・チェッリーニ」の第2幕の前に大きな序曲を作曲しました。1839年に発表されたこの序曲はとても優れていたため、後に独立して序曲「ローマの謝肉祭」と呼ばれました。そうして、管弦楽演奏会のプログラムに加えられるようになったのですが、このように第1幕前の序曲以外のものが大規模な楽曲として残ったということは一つの特別な例外に属するのだそうです。
さて序曲「ローマの謝肉祭」は第1幕の最後の場面に用いられたイタリアの郷土舞踊「サルタレロ」を中心の主題として書かれた、とても華麗なものであり、巨匠ベルリオーズがその管弦楽的手腕を縦横に振ったものです。「謝肉祭」とは「カーニバル」のことで、カトリックの宗教行事のひとつ。四旬節（復活祭前の40日間）では肉食が禁じられていたため、その前に肉食への別れを告げるための祭りだそうです。

とっても賑やかで明るく華やかな曲は、まさに新年を迎えたニューイヤーコンサートにぴったりです

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