コロー 光と追憶の変奏曲
8月の最後の日曜日。コロー展を観に、国立西洋美術館へ。
コロー 光と追憶の変奏曲
19世紀フランスの画家カミーユ・コロー(1796-1875)。世界中の芸術家たちや美術愛好家たちを魅了してきましたが、しかし意外なことに、その名声と人気にもかかわらず、コローを中心にすえた本格的な展覧会は日本はもちろん、海外においてもごく稀にしか開催されていないそうです。
数々の詩情あふれる風景画の数々に心癒されます。
ジャン=バティスト・カミーユ・コロー
『モルトフォンテーヌの想い出』
ルーヴル美術館 1864年
この作品はナポレオン3世が購入し、フォンテーヌブロー宮に飾っていました。現在はルーヴル美術館のイコンのひとつになっています。
独特の煙るような詩的表現は、光と木々の旋律的な線描、フォルムの非対称性を取り入れ、コロー芸術の叙情的で物悲しい、音楽的な転調を感じます。
ジャン=バティスト・カミーユ・コロー
『真珠の女』
ルーヴル美術館 1858-68年
コローの代表作のひとつで、彼がとても愛着を持っていて、決して売らなかったといいます。
髪の上の軽やかな葉冠、額にかかった一枚の葉が誤って真珠とみなされたことから『真珠の女』と呼ばれるようになったそうです。この手を組み合わせたポーズ、どこかで見覚えがありませんか?
そう、レオナルド・ダ・ヴィンチの『モナリザ』のポーズを踏襲しています。表情にはまだ子供っぽさを残しながら、ルネサンスの女性の雰囲気を漂わせ、超越的な美しさをもつその顔は、本当に美しかったです。見る角度によって、気高いその表情が少しずつ違って見えました。
コローは目で見た現実を夢想で支え、追憶の中に息づく作品を作り出してきました。ゆったりと観ていると、ゆるやかな時のながれる詩情あふれる世界にいざなわれ、素晴らしいひとときでした。
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