奈良ホテルの夜
ディナーをいただいたあとは、母とふたりで奈良ホテル内を少し歩いてみました。全体に照明が落としてあって少し暗い落ち着いた雰囲気の中、フロントのすぐ前にある赤い絨毯敷きの階段を上がってゆくと、奥には寛げるようにソファが置かれています。そして壁にはここは美術館かと見まごうような大きな絵がたくさん飾られていました。
そのうちのひとつ、この池田寒山「片岡山の飢人に施衣」を観ていると、母がこの絵の話は聞いたことがあるわと。2年前にホテル所有の美術品を一堂に集めて展覧会を開いたそうですが、ほとんど宣伝もしなかったのに、大盛況で身動きもとれなかったそうです。
上村松園「花嫁」もとても素晴らしく。フロントのところにあるマントルピースの上に飾られていました。
本館はどんな感じなのかしらと、今度は本館の方へ。私たちが泊まっているのは吉野建て造りの新館です。本館の廊下はよりいっそう暗く、しんと静まり返っています。廊下の幅は2メートル半もあるでしょうか。とっても広いことに驚きました。廊下に置かれた銀色の暖房のスチームひとつとっても時代を感じさせます。ドアの向こうはどんな造りのお部屋になっているのかしら。あっ、灯りがついてるよ。ここはお部屋は誰か泊まっているのかな。きっと新館とちがってすべてレトロな感じなのかしらねと。天皇皇后陛下がお泊りになるのは、きっとこちらの本館のインペリアルスイートなんだろうね。そんな会話をかわしながら、歴史と文化の香り高い奈良ホテルの夜を感じていました。
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