「東京物語」 ~ 家族とはなにか
家族にはそれぞれの生活がある。だから決して自分たちの日常に追われていて田舎から出てきた両親をゆっくりともてなすこともしない実の子供たち。でもそれは仕方のないことだと、映画の中で言っていたその言葉は、まさに私の母がよく言っていることと同じだった。お姉ちゃんは、まだ独りだから、だからこんなによくしてくれるのであって、家庭があればそうはいかないの。みんな自分の生活があってその中で生きているのだからと。 私は、そうは思えない。母は、母。たった一人の大切な母なのだから、何をおいても母のことで自分の出来ることは最大限したいと思う。「東京物語」のあらすじはほんの少し知っていたが、結末がこうなるとは思わなかった。ローアングルを多用しカメラを固定して人物を撮る、「小津調」と形容される独自の演出技法で家族を丁寧に描いている。家族という共同体が幻想でしかない悲し過ぎる現実を、独特の落ち着いた雰囲気でつづっているともいえるだろう。まさに小津作品の集大成とも。「Tokyo Story」として海外でも広く知られ、さまざまな映画ベスト10でも常連になっているというのは、初めて知った。何度でも観てみたいと思わせる味わい深い世界である。そう、今度は母と観てみたい。
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コメント
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「東京物語」いい映画ですね。我がグループでは「古典映画研究会」なるものがあり、結構小津作品は見ます。
でもこの作品゛家族という共同体が幻想でしかない悲し過ぎる現実を、独特の落ち着いた雰囲気でつづる。まさに家族という共同体が幻想でしかない悲し過ぎる現実を、独特の落ち着いた雰囲気でつづる。゛と論評していますが、逆にその奥には家族愛と言うのは色々な表現はあるけど、本当は皆持っているのだ!大切なものなのだ!と言っているように見ています。
投稿: 酔いどれたぐー | 2007年3月 2日 (金) 05時57分
この映画は見てないけど 家族の事は興味があって。。。
この映画の時代背景も知らないので映画の事じゃありませんが
日本は戦後経済発展の為に家族を崩壊させて来たのだと思います
この前最高裁で国歌の伴奏を拒んだ教師の処分が合憲である
とかの判決が有りましたが こんなことが問題になるのは
そもそも国が経済発展最優先政策を延々と続けているからです
その為の人材確保の為中卒者が「金の卵」と呼ばれた時代から
現在まで教育と言ったら企業戦士を育てる事のみの様なもの
その為日本は家族を崩壊させ田舎を人の住めない所にしました
日本は「金」の為に家族や故郷を崩壊させて来たのです
例えば貧しいフィリピンの女性達は家族の為に働いています
昔の日本人も家族の為に働きました
マヤカシの個人主義を教え込まれた日本人は自分丈の為です
現在の政府の政策を見てもこんな傾向は改まっていません
愛国心を持たそうとしてもその元の家族愛を破壊した日本
歌を歌ったからと言って愛国心が芽生える訳では無いでしょう
これ等はみんな経済のみを優先してきたからの必然です
一般庶民はこの辺を考慮して家族を考えなければなりません
社会の欲望に振り回される丈の人生から抜け出さねば。。。
家族愛など有って無き様なモノ 金で済ませる愛なんてダメです
家族は寄り添ってこそのもの 譬え多少不経済であっても
そういう事が出来なければ現状の様な無味乾燥の人生で終わります
明日は数年前に見送った母の誕生日3月3日です。。。
投稿: 一超 | 2007年3月 2日 (金) 14時38分
良いこと言うね。一超さん。まさにご指摘の通りと思います。
だけと嘆いてばかりでは・・・・・・。今の若い人に期待するしか有りませんね。ラササヤンみたいな人ばかりなら話は早いのですが。酔いどれたぐーはいま孫を親に代わって教育中です。
投稿: 酔いどれたぐー | 2007年3月 2日 (金) 19時31分
私も小津さんの映画好きです。
私は「晩春」が好き。晩春という言葉も、季節も好き。
「麦秋」も、いいよね。夜中にこっそりケーキを食べるシーンとか、
かわいくて好きです。
「東京物語」は、一瞬さみしい気持ちになるけれど、
酔いどれたぐーさんの言うように
(家族という共同体が幻想で
しかないという悲しすぎる現実、ばかりでなく)
奥には、それぞれがそれぞれの立場で持っている、家族を思う大切な気持ちも、描かれているように思います。
私も葉ちゃんのように、結婚してもなんでも、自分の親のことは
何でもしてあげたい。
でも、葉ちゃんのお母様の言うことがとってもわかります。
現実は、多かれ少なかれ今の生活優先になってしまうことは、
避けられない。
でも、それは、決して親をないがしろにしているわけではないのです。
その描き方が、多くの人の共感をよぶのだと思います。
投稿: えりこ | 2007年3月 3日 (土) 00時23分
たぐーさんへ
家族愛と言うのは色々な表現はあるけど、本当は皆持っているのだ!大切なものなのだ!と、誰もが確かにわかっていると思います。
でも、照れてしまってそんなことを声高に言えない、実行できない・・・
という人が多いのではとも。
たぐーさんのようなステキなおじいちゃまに、
たくさんいろんなことを教わることができるお孫さんは、
本当にしあわせに思います(^0^)
どうぞゆたかな心のお子さんになられますように☆
一超さんへ
貴重なご意見をありがとうございます☆
経済の発展やゆたかさを追い求め、大切なものを見失ってしまった日本人。
ゆゆしきことです。
確かに家族は寄り添ってこそのもの。でもさまざまな事情でそれができなくて、
つらい思いをしている人も多いと思います。
前にこんな話を聞いたことがあります。
お墓参りに行きたいけど、なかなか遠くて行けないと。
でも、心の中で手を合わせるというのでもいいのだそうです。
私は、毎日、神さまに家族全員と私が心から大切に思う人たちの
健康と無事をお祈りしています。
えりこさんへ
えりこさんの御家族思いのところは、本当によくわかります☆
だって、えりこさんはとってもあったかい心を持っている素敵な女性だから(^0^)!
結婚してもなんでも、自分の親のことは何でもしてあげたいし、
親だけでなく、妹たちのことすべてそうです。
ぜひ小津作品をこれからじっくりと観てみたいです☆☆☆
投稿: 葉 子 | 2007年3月 8日 (木) 01時31分