ふたりの人間国宝 ~ 陶芸の新たな地平
2月にふたりの人間国宝の回顧展を観ました。 どちらも本当に素晴らしい作品の数々だったのですが、 ひとつ大きな違いがありました。
まず、松井康成(1927~2003)の壮大な芸術世界を。
1927年(昭和2年)、長野県に生まれた松井康成は30才で茨城県笠間市月崇寺の住職となり、中国や日本の古陶磁研究ののち、練上の技法に絞って試行錯誤を重ね、独自の表現世界を創造しました。種類の異なる土の組み合わせ、収縮率などの違いから破損しやすいため、基本となる土を同じ物とし、そこに少量でも鮮やかに発色する呈色剤を混ぜる「同根異色」の方法により、練上表現の可能性を格段に拡げました。線模様に代表される初期の練上作品に始まり、ロクロで内側から膨らませ表面に亀裂を誘う「嘯裂」から、磁器に近い土の組成と硬質な輝きを特徴とする晩年の「玻璃光」に至るまで、多彩な展開を示した作品がずらりと。どれも大きな作品でとても迫力があり、これが本当に壷なのかしら?と思うような不思議な造りのものも。鮮やかな色合いと観るものを惹きつけるその力強さと斬新さに、感嘆の声があちこちであがっていました。
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コメント
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とても緻密な作品でしたね。
うーんすごい。
つい、いろんな角度から見てしまいました。
周りから見て、かなり変な人っぽかっただろうな(笑)。
今日は平皿が出来上がってきました。
自分にとっては良い出来だったので満足♪
投稿: ぴょん | 2007年3月14日 (水) 23時59分
ぴょん ちゃんへ
私もいろんな角度から眺めてみたよ。
というか、すごかった!どうやってあんなに大きくふくらますのか。
とっても不思議でした。壷であって壷にあらずという感じ。
今度、ご自慢の陶芸作品、ぜひ見せてね♪
投稿: 葉 子 | 2007年3月15日 (木) 23時35分