タ リ エ
ノルウェーを代表する劇作家ヘンリック・イプセンの詩を題材にした、屋外でのマルチメディア・パフォーマンス「タリエ」を、横浜・ みなとみらい21新港新区の新港ふ頭「タリエ」特設会場で観てきました。
このプロジェクトは、イプセンの没後100年を記念したイベントの一環として行われているもので、これまでにはないイプセンの世界の新しい表現法を追求し、映像、朗読、ダンスなどを取り込んだ、屋外での世界最大級のパフォーマンスに仕上がっています。いったいどんなものなのだろう?と予想もつかぬまま、海風が吹き抜ける、みなとみらいの新港ふ頭につくられた特設会場へ。ノルウェーから1か月以上かけて運んだという、重量680キロ、100年以上もたった古い灯台のレンズが設置されたゲートをくぐって、会場へ。円形の空間には、コンテナを3段積み重ね、そこに帆をイメージした縦6m横12mの巨大スクリーン5枚が扇状に配置。デジタル技術を駆使して撮影された最高画質の映像が全長60mの巨大パノラマとなって投影され、4人のダンサーがそのスクリーンの前で舞う中、俳優の伊武雅刀さんの低音の重厚な声とともに幻想的なパフォーマンスは始まりました。
このプロジェクトは、イプセンの没後100年を記念したイベントの一環として行われているもので、これまでにはないイプセンの世界の新しい表現法を追求し、映像、朗読、ダンスなどを取り込んだ、屋外での世界最大級のパフォーマンスに仕上がっています。いったいどんなものなのだろう?と予想もつかぬまま、海風が吹き抜ける、みなとみらいの新港ふ頭につくられた特設会場へ。ノルウェーから1か月以上かけて運んだという、重量680キロ、100年以上もたった古い灯台のレンズが設置されたゲートをくぐって、会場へ。円形の空間には、コンテナを3段積み重ね、そこに帆をイメージした縦6m横12mの巨大スクリーン5枚が扇状に配置。デジタル技術を駆使して撮影された最高画質の映像が全長60mの巨大パノラマとなって投影され、4人のダンサーがそのスクリーンの前で舞う中、俳優の伊武雅刀さんの低音の重厚な声とともに幻想的なパフォーマンスは始まりました。
舞台は1809年、ナポレオン戦争により深刻な食糧不足に陥っていたノルウェー。貧しい水先案内人タリエは、妻と娘とともにまじめに暮らしていたが、戦争に巻き込まれ投獄されてしまい、愛する家族をも失ってしまう。数年後、自分を投獄したイギリス軍人と遭遇し、復讐を考えるが……。
このパフォーマンスにはイプセンの作品を純粋に深く味わうために、五感にかかわるものすべてが用意されています。海や船にまつわるイメージ映像、タリエの苦しい胸の内を映し出す映像やダンスに、帆や旗を連想させる大きな布をつかったパフォーマンス。日本語訳された詩を読み続ける伊武雅刀さんの低く響く声は、主人公のイメージとだぶり作品世界に深く入り込ませます。そしてなんといっても、11月の横浜のふ頭の海風は、タリエの一生を考えさせる何かがありました。周囲の自然環境までも、演出のひとつとして取り込んでいるのです。そう、ときおり頭上を飛び交うヘリコプターの爆音までもが。激しい波の映像は、海上にいるかのごとく、炎の映像は熱い!とさえ感じるような本当に迫力あるものでした。
このパフォーマンスにはイプセンの作品を純粋に深く味わうために、五感にかかわるものすべてが用意されています。海や船にまつわるイメージ映像、タリエの苦しい胸の内を映し出す映像やダンスに、帆や旗を連想させる大きな布をつかったパフォーマンス。日本語訳された詩を読み続ける伊武雅刀さんの低く響く声は、主人公のイメージとだぶり作品世界に深く入り込ませます。そしてなんといっても、11月の横浜のふ頭の海風は、タリエの一生を考えさせる何かがありました。周囲の自然環境までも、演出のひとつとして取り込んでいるのです。そう、ときおり頭上を飛び交うヘリコプターの爆音までもが。激しい波の映像は、海上にいるかのごとく、炎の映像は熱い!とさえ感じるような本当に迫力あるものでした。
フランス、ギリシャ、ロシアなどの世界各地を巡回する予定だそうです。
海上文化を祝福し、また愛情、憎しみ、復讐、そして許しといった人生の難しい選択を見つめる物語。人間愛を問う古典的文学作品です。
『 野の花が彩りを添えていた。 』 ラストの詩のフレーズが今でも深く心に残っています。
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コメント
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今、映画界がシネコンに象徴されるようにミニシアター化しています。
巨大スクリーンはどんどん減っています。
「シネラマ」という上映システムが昔ありました。
テアトル東京という京橋にあった映画館に設置されていました。
3台の映写機でリボン状の巨大スクリーンに
同時に上映するというものでした。
のちに境目の問題やコスト的なことで、1台の映写機で
上映するという「スーパーシネラマ」方式に変更されていきました。
で、『タリエ』。
シネラマの3台より2台多い。
5つのスクリーンに映し出される映像。
映画という枠を遥かに超える迫力でした。
会場そのものが舞台と一体化し、
観客はその不思議な空間の中に溶け込んでゆく。
映像が中心だけど、映画じゃない。
ダンスがあるけど芝居でない。
一言では語りつくせない芸術でした。
見逃さないで良かったと思いました。
投稿: はる | 2006年11月30日 (木) 00時07分
『タリエ』は、観るものを圧倒するスケールの大きさと
人間としてのいかに生きるべきかという命題を考えさせられ、
心にとても深く刻み込まれました。
いつも自分の中に置いておきたいと思います。
投稿: 葉 子 | 2006年12月 4日 (月) 06時55分