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   円

20060801_2149594くらくらと眩暈がした。そこから放たれる強いパワー、思わず絵に手を伸ばす。手を頭にかざして大きさを確認する。私の背よりもっとあろうか。何だかドクンドクンと音が聞えてきそうだ。まさに絵が生きている。「黒地に赤い円」は、まさに最高の傑作!この一枚のために氏の人生があったといっても過言ではないだろう。吉原治良(よしはらじろう 1905-1972)の名前は初めて知った。大阪に生まれ、独学で油絵を学び、際限なく画面と格闘を繰り返し、やがて単純にして多様な円の表現へと到達する。若き日に藤田嗣治との出会いを通じて「他人の影響がありすぎる」という彼の厳しい言葉に開眼し、前衛画家として、そして戦争を経て抽象から具体へと作風を変化させていく中、1954年には具体美術協会を結成する。1965年の具体展で「円」の作品を確立し、国内外で数々の賞を受賞するなど高い評判を呼んだ。海外で発表する機会も増え、漢字の「つくり」や「へん」をモティーフにした「円」とは異なる展開を模索していた矢先、吉原は急死してしまう。日本にはまだまだ素晴らしい画家がいるのではないかと、新たな望み、楽しみをつなぐ良い作品にめぐりあえた。本当に迫力ある言葉では現しきれないほどの

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文化・芸術」カテゴリの記事

コメント

作品を見ていて、すごいパワーを感じますよね。具体美術協会も、若手作家の道場みたいですごい熱気だったそうです。

それにしてもラササヤンさん、本当によくあちこちのアートやコンサートにおいでになっていますね。

何でも意欲的に吸収しようという意気込みとオーラが感じられます。

毎回拝読してその意気込みに出会うのが、とても楽しみです(^^)。

クフロさんへ

ありがとうございます☆
高校卒業まで新潟に住んでいましたが、その頃は、
きっと東京にはいろんな美術展やクラッシックのコンサートなどが
あるのだろうなぁと思っていました。
実際に、こうして今いろいろな場所に行くことができる機会を頂いて
本当にありがたいなぁ、幸せだなぁと思います。

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