ゴ ヤ ~プラド美術館展
天才的な画家ゴヤは、前半生において、70点近くのタピスリーのために下絵や原画を制作した。左の作品は、マドリード近郊の王宮、エル・パルド宮殿の王太子夫妻の食堂を飾るタピスリーのための10点からなる原画連作の1点である「果実を採る子供たち」。彼の初期の優しく輝かしい現実が反映している。宮廷画家として重用され名声を博すが、1792-1793年にかけて重い病に倒れ、生死の境をさ迷った後、聴力を失う。スペインが経験し始めた危機、全聾のために周囲から隔絶されて深まる孤独。これらがゴヤの感覚をさらに研ぎ澄まし、厳しい状況分析のおかげでそれがはっきりと作品に反映されていく。右は「魔女の飛翔」。彼は、情熱のおもむくままに直感的に教会の役割や迷信、宮廷や特権階級の堕落を批判し、作品にも現していく。罪深く、無知で、馬鹿げたことに満ちている社会の後進性を攻撃したともいわれるこの作品は、不思議な幻想と際限ない想像力にあふれゴヤの代表的な作品のひとつとなっている。
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